この記事でわかること
- 「コードを書かないSE」というキャリア観の中身
- 全体設計・PM・インフラリードという役割の共通点
- このキャリア観がプロダクト企画職への転身にどうつながったか
エンジニアのキャリアというと、プログラミングスキルを磨いて技術を極めていくイメージが強いかもしれません。しかし私は、業務の本質はプログラミング実装そのものよりも、全体設計・プロジェクトマネジメント・インフラリードにあると考えてキャリアを築いてきました。この「コードを書かないSE」というキャリア観について書きます。
「コードを書かないSE」とは何か
実装そのものより、全体最適の設計判断に価値を置くキャリアの選び方です。
エンジニア職の中には、コードを書く実装力を磨いていく方向性と、システム全体の設計・調整・意思決定に軸足を置く方向性の、大きく2つの道があります。私は後者を選び、インフラエンジニアとしてのキャリアの中でも、構築作業そのものより「なぜこの設計にするのか」を考え、関係者と合意形成する役割を意識的に担ってきました。
なぜこのキャリア観にたどり着いたか
実装の細部よりも、全体がどう機能するかを考えることに強い興味がありました。
情報系の学生時代から、特定の技術を深く極めるより、複数の技術・関係者・制約をどう組み合わせて全体を成立させるかという問題に関心がありました。インフラエンジニアとしてのキャリアの中で、デジタル庁の法人認証基盤PoCのような大規模プロジェクトのインフラリードを務めた経験が、このキャリア観をより明確にしてくれました。
「コードを書かないSE」に必要なスキル
技術理解・言語化力・調整力の3つが土台になります。
- 技術理解:実装の詳細を自分で書けなくても、技術的な妥当性を判断できる知識
- 言語化力:技術的な判断根拠を、非エンジニアにも伝わる言葉に翻訳する力
- 調整力:異なる立場の関係者の要望を整理し、現実的な着地点を見つける力
これらのスキルは、特定の言語やフレームワークの知識よりも陳腐化しにくく、長期的なキャリア資産になると考えています。
このキャリア観が転身にどうつながったか
インフラリードとして培った「技術×説明責任」の力が、プロダクト企画職でもそのまま活きています。
国内大手メーカーでインフラエンジニアとしてキャリアを積んだ後、国内大手通信企業のプロダクト企画職へ転身しましたが、この「コードを書かないSE」というキャリア観があったからこそ、企画職という選択肢が自然に視野に入りました。実装力ではなく設計・調整・意思決定に価値を置くという軸が、職種を超えて一貫していたからです。
転身の詳しい経緯は転身体験記にまとめています。技術は好きだけど、実装よりも全体設計に興味があるという方には、このキャリア観が一つの参考になれば幸いです。